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約束、覚えていたの。

 ( 初心者のための小説投稿城 )
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(oゝω・o)ノシ未来@uriilove☆sg4cc16ToAZj★zVPt9gpLvo_EP8


序章*+。 「約束、覚えていようね」

暖かな手が、頬に触れる。
顔は切なげに笑っていた。

「絶対戻ってくるから、ちさはゆうのお嫁さんになってね」
「うん……なる。なるから、絶対、絶対に戻って来てね」

暖かな手は頬から離れ、顔の前でピースを作った。

「約束、覚えていようね……千咲」

小さな小さな二人の約束。

○o。.○o。.○o。.○o。.

知っている方も初めましての方も、こんにちは!
小説書きの未来と申します。

文章力ない&意味分からない小説ばかりですが、読んでくださるとうれしいです。

読者様のお声が未来の原動力…書く力になります!

では、しっとり系LOVE、「約束、覚えていたの」始まります^∀^ノシ

2011/12/24 19:30 No.0
記事メモ2012/05/14 21:06 : (oゝω・o)ノシ未来☆sg4cc16ToAZj @uriilove★tw2CC6RRBd_EP8

七瀬 千咲*ナナセ チサキ


通称・ちさ、千咲

7年前に“ゆうくん”と交わした約束を信じて待ち続ける中学一年生。


星影 佑治*ホシカゲ ユウジ


通称・ゆうくん、ゆーじ

千咲の初恋の人。本人いわく、「ちさと結婚する」らしい。出番はまだない。千咲と同い年。


一之瀬 柚希*イチノセ ユズキ


通称・柚希、ゆず、ゆっきー

明るく、ネガティブな感情を前にださない中学一年生。千咲いわく可愛い。


七瀬 初*ナナセ ウイ


通称・初

小学生で、関西弁を使いこなす新喜劇ファン。ちょこちょこ出てくる。


桐谷 優*キリタニ ユウ


通称・優くん、優先輩、ターニー ((そんなんばっかか…

千咲いわく、もう一人の“ゆうくん”。ローズウッドのアロマを愛用。チャラい香りではない。作者は彼女のアロマだと睨んでいる。(ねたばれ…?

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(oゝω・o)ノシ未来@uriilove☆sg4cc16ToAZj★zVPt9gpLvo_EP8


一章*+。 「約束、守っていたいよ」

ピピピピピ……って、高い機械音が心地よい眠りから現実へと呼びもどす。
うち≠ヘゆっくりまぶたを上げて起き上がり、ベッドの隣の棚に置いてあるひよこの目覚し時計のアラームを止めた。

「また……同じ夢。しかもあの日≠ニ同じ日だし」

そう言いながらベッドを降りると、白くてぶ厚いカーテンの隙間からの強い光がうちの目を細めさせた。
カーテンを開くと、晴天=B快晴=Bそんな言葉が似合いそうな空が窓越しに広がっていて、うちの気持ちをとても不快にさせる。

「ほんと、嫌になる」

そう呟くと、うちはカーテンを閉めてベッドに倒れ込み、棚に置いてあったアルバムを乱暴に取り上げて付箋を貼ってあるページを開いた。
最後に会った日の写真。……星影佑治。

2011/12/24 19:52 No.1

(oゝω・o)ノシ未来@uriilove☆sg4cc16ToAZj★zVPt9gpLvo_EP8


「ゆう……くん。いつ、会えるかな」

初恋だった。大好きだった。二人の未来があるって、信じてた。でも、手紙を出しても電話をしても繋がることはなくて、もうあの日≠ゥら七回目の春。
今年でうちは十三。ゆうくんも、十三。……よく、ちさ≠チて呼んでくれてた。たまに千咲≠チて呼んだけど、あの日≠ノそう呼ばれた時しか思い出せない。
ねえ、ゆうくん。約束、ずっとずっと守ってるよ。小学一年生の四月三日、小学校に入学する前日から好きな人なんてゆうくん以外につくらなかったよ。
あの約束、ゆうくんは覚えてないかもしれないけど、うちは守っていたいんだ。大切な……小さくて大きな約束を。
アルバムを閉じ、棚に戻すとうちは静かに目を閉じた。だが、すぐにドアの向こうの母の声で目を開ける。

「千咲ー! 早く起きないと、入学式間に合わないでしょ! 起きなさい」
「んー……わかったよ……」

起き上がると、壁にかけてあるセーラー服に着替えた。紺の布地に、えんじ色のリボン。新品の紺のハイソックスは毛玉一つ付いていなくて、何か落ち着かない。
制服の左胸には白い刺しゅう糸で刺しゅうされている。エンブレム型の校章……うちが入学する椿島中学校の。
一通り入学式の支度を終え、朝食を食べて洗顔と歯磨きと髪の毛のセットを終わらせると、母や父より先に家を出た。
親友と一緒に行く約束をしてる……大切な親友。

「ゆーずーきーっ!」

2011/12/26 20:50 No.2

(oゝω・o)ノシ未来@uriilove☆sg4cc16ToAZj★zVPt9gpLvo_EP8


「千咲ぃー」

キラキラした笑顔のこの綺麗な女の子はうちの親友、一之瀬柚希。
小一の時から大親友で、性格も全然違うのに苗字の話題で仲良くなったんだ。
うちの苗字にある漢数字と一之瀬≠足した数がうちらのラッキーナンバー。

「お姉ちゃーん!」

後ろから聞きなれた声が聞こえて振り向くと、うちの妹がタオルを片手に走って来ていた。

「初ちゃんっ」

柚希がパっと笑顔になって妹に手を振る。手を振り返しながら、妹は私にタオルを渡した。

「初日から忘れ物なんかお姉ちゃんらしくないでぇ」
「ん、ごめん……今日、懐かしい夢見ちゃったから、ぼーっとしてたのかな」

妹の初は、家族で唯一関西弁を使う。一度、大阪に旅行に行って新喜劇を生で見て以来、関西弁に大きな影響を受けたらしい。
そんな初が可愛くて、うちと柚希が去年のクリスマスプレゼントに新喜劇のDVDをあげたら、すごくよろこんだっけ。

「もー、可愛いっ! 初ちゃん」
「柚希ちゃんの方が可愛いでっ」
「やーん、関西弁で言われたら悪意なく聞こえるー! な、千咲。うちらのラッキーナンバー、初ちゃん入れて十五≠ノしようっ」

2011/12/28 20:42 No.3

(oゝω・o)ノシ未来@uriilove☆sg4cc16ToAZj★zVPt9gpLvo_EP8


柚希が汚れのない輝く期待の瞳でうちを見つめて笑った。
……小一のころからの、二人のラッキーナンバーはなんだったのさ。
少しむすっとして、柚希と初の瞳を交互にじとーっと見ていると、何かを察したのか、柚希が焦りながら全否定した。

「えへへへへっ、冗談だよー! ずっと二人≠フだったもんねー。あはははははは……」
「…………」
「ほんと、ごめん! 千咲さまぁぁぁ!」
「……よろしい。行くよ、柚希。今度言ったらデコピンだよ」
「はいっ」

二人の間に柔らかな風が吹いて、頬に髪がくっつくように揺れる。
そして、同時に、花の香り。
桜の花の香りじゃない、あの香りは絶対に……。

「ゆうくん……!?」

過ぎ去ってゆく男の人の自転車と――――椿島中学の制服。
うちは走り出した。

――ゆうね、お母さんがアロマ好きだからね、いつもバラの香りがするんだよ。バラの木の香り。ローズウッド=\―

確かに、確かに、あれはゆうくんのローズウッド≠フ香り。
どことなく、酸っぱくて、柔らかで甘い……。あの日≠ノうちの手に触れた香り。

「ゆうくんっ!」

再び名前を口にすると、自転車の男の人が自転車を、止めた。
一気に、顔がほてってきて鼓動が速く感じる。
おちついて、最初になんて言うのか、考えて。
顔を両手で包み込み、下に向けていると、うちの目の前に影ができた。
ローズウッドの香りが鼻をくすぐる。ああ、やっとゆうくんに会えるんだ。この香りとともに――――。
思い切って顔を上げると、ゆうくんではない人が前に立っていた。

「ゆうくんじゃ……ない」
「そーだね。俺も君は知らないよ」

立っていたのは、ゆうくんと同じ柔らかい茶色の髪をした中学生。大人びた雰囲気が、彼を包み込んでいた。
ゆうくんじゃ、ないんだ。ゆうくんには会えなかったんだ。
そう思うと、涙が止まらなくて、悲しくて。

「ちがう……ちがうの? ゆうくんにはもう二度と、会えないの? 待ってても無駄なの……?」

知らない中学生の前で泣きじゃくって、自分でもすごくかっこ悪いのはわかってる。
でも、涙はとめどなく流れて、頬を濡らしてゆく。
顔を手で覆っていると、頭をくしゃっとなでられた。

「俺は、君の知ってるゆうくん≠カゃないよ。俺は桐谷優=B同じ中学ならさ、覚えておいてよ。ね」

もう一人のゆうくん≠ヘ、うちが泣きやんだのを確認すると抱き上げて自転車の後ろに乗せた。

「とばすから、つかまっといてね」

自転車にまたがると、猛スピードで坂をおりていく。
頬に触れる風が、少し冷たく感じて、胸のあたりは暖かかった。

「うちは……七瀬千咲です」

2012/01/18 21:31 No.4

(oゝω・o)ノシ未来@uriilove☆sg4cc16ToAZj★zVPt9gpLvo_EP8


そう言って黙り込むと、もう一人のゆうくん≠ヘ優しく笑みをこぼし、小さく呟いた。

「ちさ」

――そう、ちさ≠ニ。

その瞬間、うちの心の大切な思い出が崩れて行く気がした。

***

桜が咲き乱れる、椿島中学校の正門。
さっきのローズウッドの香りはもう感じられず、桜の香りだけが辺りを埋め尽くしている。
うちはぼうっと、桜の木を見上げながらも、心臓がまだ、静かながらもはやい鼓動を奏でているような感覚を感じていた。
ぶわっと、桜の木が揺れた時、うちに甲高い声が投げかけられた。

「もう! なんでおいて行くの!」
「……ごめん」

柚希をおいてきたこと、自転車に乗ってから気付いたから……。って、言おうと思ったけど、なんだか柚希に知られたくない気がした。
一人だけで楽しんでいたいと思うような気持ち。
なんか、欲張り……かも、うち。

2012/01/23 20:02 No.5

(oゝω・o)ノシ未来@uriilove☆sg4cc16ToAZj★zVPt9gpLvo_EP8


***

入学式が始まり、思わずうちは辺りを見渡す。
桐谷さんはどこに居るんだろう……会いたい。
どうして、こんなに心がわくわくしてるのかな。
どうして、こんなにも胸がぽかぽかするのかな。
こんな気持ち、久しぶりな気がする。

「恋?」

ビクッとうちの肩が揺れ動く。
声のする方向を恐る恐る見てみると、仲のよさそうな女の子二人組がこそこそと話していた。

「ちょっと! 恥ずかしいじゃんっ」
「もー、答えてよ。恋? 恋なの?」

――――“恋”?
うちが桐谷さんに“会いたい”と思う気持ちが?
そんなこと、ない。
ゆうくんへの気持ちが“恋”であって桐谷さんはちがう……。
絶対、絶対にちがう。

いつのまにか、膝や肩が小刻みに震えている。

なんで。なんでこんなにおびえてる自分がいるの?
“恋”って言葉に過剰反応してしまう。
前は、こんなことなかったのに……聞き流していたのに。

2012/02/25 20:32 No.6

(oゝω・o)ノシ未来@uriilove☆sg4cc16ToAZj★tw2CC6RRBd_EP8


***

「“恋”ねえー」
「“恋”したかも」
「“恋”のかほり……」
「ウーン、fantastic! 意味分からないけど英語使ってみた! つーか、“恋”したのー?」

色々な人が“恋”について話している。
その度に肩が揺れて、心臓がバクバクと高鳴った。
そんなうちを見て、柚希が心配そうな顔で「具合悪いなら、保健室行こう」と、手を引っ張ってくれた。

***

保健室には、入学式だからか誰もおらず、貸し切り状態だった。

「とりあえず横になりなよ。何か相談があるなら私にド――――ン! と、言ってよね」
「ありがとう」

ベッドに横たわり、柚希の顔を見つめた。
柚希なら、この気持ちをわかって、理解してくれるかな……。

「あのね……柚希に言ったことないけど……うち、初恋の人が居るの」
「え!? 初恋まだだって……」
「ごめんね。幼なじみにしか言ったことないの……でも、柚希に知ってほしいから」

うちは柚希の瞳を見つめ、ゆっくり話しだした。

2012/03/17 22:04 No.7

(oゝω・o)ノシ未来@uriilove☆sg4cc16ToAZj★tw2CC6RRBd_EP8


「小一の時にね……好きな人が『大人になったら結婚してね』って言い残して引っ越して行ったんだ。それからずーっと、うちは……うちはずっと……」

そこまで言った時、目が熱くなって涙があふれた。
ああ、ずっと辛かったんだ。
もどかしかったんだ。
戻ってこない好きな人を待ち続け、『ゆうくん以外の人を好きにならない』という鎖を心に縛り付けて。
気付くと、柚希がうちの髪を撫でて、うなづいていてくれた。
まるで、本当に何もかもわかってくれているように――――
うちは一息ついて涙を拭きとると、起き上がってもう一度話しだした。

「うちはずっと、好きな人を待ち続けてた。電話も手紙も通じなくて六年たっちゃったけど、頭の中では諦めたくないって思ってて。……でも、今日……気になる人が出来たの。気になってしょうがなくて……恋って認めたくないのに」

認めたくない、ゆうくんを諦めたくない、だけど心のどこかでもう気付いてる。
自分の中で答えが出せない。
どうしたらいいの?

2012/04/01 20:25 No.8

(oゝω・o)ノシ未来@uriilove☆sg4cc16ToAZj★tw2CC6RRBd_EP8


「なるほど……」

やや眉間にしわを寄せて、柚希が窓の外の桜を見つめる。

「それってさ、ながーい束縛。相手はそんな約束、本気で守ってくれるなんて思ってないと思う。だって、逆算したら小一の時のことでしょ? 覚えてないだろうし、そもそも『結婚しよう』なんて小さい子はよく言うよ」
「だけど……」

うちがおどおどすると、柚希ががしっとうちの肩をつかみ、うちの目をまっすぐに見つめる。
その目は、真剣で……うちを想いやる目だった。

「千咲は、出逢ったんでしょ? “気になる人”に。初恋の人を忘れそうなぐらいに気になる人が! 違う!?」

2012/04/26 22:13 No.9

(oゝω・o)ノシ未来@uriilove☆sg4cc16ToAZj★tw2CC6RRBd_EP8


『初恋の人を忘れそうなぐらいに気になる人』……桐谷さんがそうなの?
そう考えた瞬間、ふと感じた、ローズウッドの香り。

「桐谷さん……?」

柚希はうちの顔を見ると、納得したようにベッドの横に移動した。
そしてだんだん香りが近づいてきて――――

「センセ? ここで寝ていーい? 係のシゴト眠くってぇー」

香りを漂わせていた人は、桐谷さんではなく、綺麗な長い黒髪をなびかせる小柄な人。
その人は保健室を見わたし、先生がいないのを確認すると、「ま、いっか」とベッドに近づいて来た。

「あれ? 先客いたんだ。隣のベッドにしつれいしまーす」

うちと柚希に気付くと、方向を変えて隣のベッドにダイブした。

2012/05/14 21:13 No.10
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