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天使に見える悪魔  ( ホラー小説投稿城 )  
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二重人格★HJjzAqIipJw

始めまして
 ホラー小説ははじめて書くので、至らないところも沢山あるかもしれませんが、最後まで読んでくだされば……と思います。
 
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 〜始まりは ここから〜

 0時。人は眠りにつき、安らかな夢を見ている時刻。まだ電気のついている部屋も、会社も、眠る準備や帰る準備をしていることだろう。静かな夜。明日が今日に変わった今。

 家に帰っている途中のサラリーマンが、ふと上を見上げた。ただの真っ暗な闇。しかし、サラリーマンの目が、驚いたように目を見開き、細め――恐怖でいっぱいにした。サラリーマンは、立つ力をなく座り込む。視線はまだ闇に向いている。すると、その闇から何かが落ちてきたサラリーマン目掛けて。悲鳴を上げようと口を開いた。だが、上げようとしたとき口の中に何かが入り突き刺さった。ジワリと痛みが広がる。体中に次々と突き刺さる。痛みが少しずつサラリーマンを苦しめる。悲鳴も声も上げることも出来ないサラリーマンは、まだ見える目で、目の前に降り立つ少女を見た。天使のような微笑なのに、両手には短い短剣を持っている。美しいのに、短剣からはどす黒い血が滴り落ちる。

 ――一体誰の血だ?

 サラリーマンは、気を失いかけるその目を少女に向け、そしてゆっくりと倒れる。目が彼女から少しずつ地面に向かう。そして、気が付く。

 サラリーマンの周りには血がどこにもなかった。こんなにも痛みを感じるのに、こんなにもよく分らないものが刺さっているのに。血が、自分の血がどこにもないことに。
 サラリーマンは、微笑む。

 ――そうか、あれは、俺の血か……

 意識はそこで途切れた。真っ暗な闇が彼を包む。少女は、持っている短剣二つを彼に突き刺した。

 「はじまりは……貴方から」

 少女が微笑む。すると倒れていたサラリーマンが起き上がり、何も移さないその瞳を少女に向ける。

 「そうね。……名前は、“マモン”ね」


 はじまりはここから――

2006/12/23 16:04 No.0
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 〜登場人物〜

 桜井 千鶴  ★不思議な力を持つ少女。幼いころから霊という
(サクライ チヅル)  物を見続け、時には化け物も見て、時には退治する。         
         
 富永 皐月  ★千鶴の友達。千鶴の不思議な力を知っている。
(トミナガ サツキ)  

 坂月 結城  ★千鶴とは部活仲間。
(サカヅキ ユウキ)

 浅河 真   ★結城の親友。同じく千鶴とは部活仲間。
(アサガワ マコト)

 天原 一樹  ★千鶴のことが気になり、同じ部活に入っている。
(アマハラ カズキ)

 佐々木 夢  ★千鶴が好きな小学生の少女。
 (ササキ ユメ)    

2006/12/23 16:31 No.1

二重人格★HJjzAqIipJw

 〜ターゲット@ 不思議な力を持つ少女〜

 桜井 千鶴は、歩きながら本を読んでいた。鞄も本が沢山入って膨らんでいる。その本達は、勉強という名の本達ではなく、趣味という名の本達だった。誰かが一度そんな千鶴を見てこう尋ねたことがあった。「教科書は?」とすると、彼女は何当たり前のことを聞くんだと言わんばかりの顔をして答える。

 「読み終わって、つまらなかったから焼却炉の中に入れて、燃やして灰にした」

 “誰”は、信じられない顔をして首をただ横に振り続けていた。よくそんなんで、授業に参加できるもんだ……。“誰”こと、千鶴の友人、富永 皐月はそんなことを思い出し、小さく笑った。その笑い声が聞こえたのか、千鶴は本から視線を外し、皐月を見た。
 「なに、笑ってるの?」
 「……別に」
 「気持ち悪」
 「ひど!」
 皐月は、千鶴に微笑みながらいう。

 ――これからもずっと。このまま……


              ★

 「おっす。桜井とその手下」
 学校について、部室に向かった千鶴と皐月に、一人の男が、挨拶をした。
 「ちょっと! 坂月! 手下って何よ!?」
 「そのままの意味だよ」
 「千鶴何とか言ってよ!」
 千鶴は、皐月を驚いたような顔で見る。坂月 結城は、千鶴の驚いたような顔を見て笑う。
 「桜井もそう思っていたようだぞ」
 「うそ! そうなの?」
 千鶴は頷く。結城は、それでまた笑い出す。怒った皐月は、結城のもとに行き鞄を振り上げた。
 「わ!よせ!」
 そう焦っているものの結城の顔は、面白そうに笑っている。千鶴は、二人の光景に呆れ、自分の机に向かう。

           

2006/12/23 17:46 No.2

二重人格★HJjzAqIipJw

 椅子に座るとお茶が置かれた。千鶴は、顔も上げずに鞄の中から本を取り出した。
 「いつもありがとう。天原」
 「……いつものことだ」
 千鶴は、顔を上げて不機嫌な顔をしている男を見た。いつもどこを見ているのか分らない。なにを考えているのか分らない。でも、一つだけ分ることがある。千鶴を何よりも心配していること。その顔には似合わない、人情あつき男。
 「どういたしまして、とか言えないのか?」
 「言ったほうがいいのか?」
 「……フン」
 千鶴は、視線を本に戻した。

 ――可愛げのない男

 「おはよう。部長とそのほかの皆様〜♪」
 明るい声。朝にはあまり聞きたくないほどの明るさ。朝の太陽よりも明るさ。千鶴を含めて全員が、眉を顰めた。
 「あっれ〜? みんな反応薄いなぁ〜」
 坂月がため息をついて、扉の前で手を上げている男に近づく。
 「浅河。ちょっと来い」
 坂月と浅河 真が扉の向こうに消え、真の悲鳴が聞こえ、二人は戻ってきた。真は、魂が抜けたような顔をしてぐったりしていた。それを見て、千鶴は鼻で笑い、一樹は無言で真を見て、皐月は笑いをこらえていた。いつも通りの光景。でも、今日は何かが違った。

 何かが……

2006/12/26 14:45 No.3
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